新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

まだまだ自分が上なのか?の十四日目

豊真将、今日は天鎧鵬と対戦。
183センチと上背はそこそこだが、体重は186キロ。
下から下から、あいてを巨腹にのせて運ぶ力士。

昨日の敗戦で連勝がストップしているだけに、今日は立て直したいところ。
とかくツラ相撲のマショーだけに、いやな予感もするのだが。

●豊真将<十両十四・8−6>(よりきり)天鎧鵬<十両六・8−6>○

立ちあい豊真将頭からいったが、天鎧鵬が出足でまさる。
天鎧鵬両差しで寄りたてると豊真将まわりこみつつ左手ではたきにいく。
これが失敗。あちゃー。
がら空きになったマショーの左ワキに天鎧鵬深々と右をさすと、
頭もつけて反対土俵へ一気に寄り切る。

予感が的中してしまった。
しなくてよかったのに。

立ち合いの弱さ、土俵際でのまともすぎる引きわざ。
前半から中盤にかけて4連敗していたころの、
消極的な相撲にもどったようなこの日のマショー。
千秋楽が心配である。



前半戦をみて、今場所いいかも、と思っていたカド番の琴欧洲。
中盤からガタガタとくずれまくって、今日になってもまだ勝ち越せていない。
いかに自分の見る目がないか。

○松鳳山<前五・8−6>(こしくだけ)琴欧洲<大関・7−7>●

立ち合いから突っ張り合い。
177センチの松鳳山が197センチの琴欧洲相手に奮戦。
なんとかつかまえたい琴欧洲、右ではたいて左の上手をもとめにいくと、
それをかいくぐるように左に動く松鳳山。
するとなんだか琴欧洲は足がもつれて勝手に倒れた。

琴欧洲は小さな相手にすさまじくやりにくそうだったが、
それにしてももう少し様子をみながら相撲をとることもできたろう。
前半戦、豪栄道相手に見せたあの落ち着きが微塵もかんじられなかった。
星勘定が苦しくなるにつれ、ますます平常心を見失っている。



本日のメインイベント。全勝対決。

○白鵬<横綱・14−0>(すくいなげ)稀勢の里<大関>●

立ち合い白鵬左で張って、なんと左に変化。おいおい。
しかし稀勢の里おちついて正対、右差しをねらう白鵬に対し、
相対する左をこじ入れて得意の左四つにもちこむ。
互いにまわしを引き合って胸があうガップリ四つの体勢。
白鵬寄りたてると稀勢の里これを残し、体をいれかえ逆に寄りかえす。
白鵬土俵際つまりながらも返された右上手で強引な投げをうつと、
返す刀で左からカウンターのすくい投げ。
稀勢の里も上手投げで応じたが、足が送れず、
白鵬が覆いかぶさる格好で決まった。

白鵬の変化には驚いたが、
がっぷり胸をあわせて横綱をあそこまで追い込んだ稀勢の里にも驚いた。
まわしを引き合っては勝ち目がないと思われたからだ。
取組後の白鵬のコメントが面白い。

白鵬 Vへ逃げ切り態勢!「まだまだ自分が上だな」 (スポニチ

大歓声の中で勝ち名乗りを受けたのは、不利な左四つで稀勢の里を裏返しにした白鵬だった。「全勝同士にふさわしい取組だった。稀勢の里が十分な体勢。そこで勝った。まだまだ一枚も二枚も(自分が)上だなという気がします」。支度部屋では余力があると言わんばかり。呼吸を整えながら充実感を漂わせた。(後略)

一枚も二枚も上なら、プライドをかなぐり捨てて立ち合いの変化に走る必要はなかったろう。
端から今日の相撲振りをみる限り、実力差は相当接近してきたとみるのが妥当。
自らに言いきかせているようにも思えてくる。

しかし稀勢の里にとっては、得意の四つで勝ちきれなかったのは事実だ。
寄る前に横綱の右の上手を切れていれば。あるいはどうだったろう。
それができる人だけに惜しかった。

これで千秋楽を前に一差がついた。
稀勢の里は琴奨菊、白鵬は日馬富士が相手。
稀勢の里は勝っても、白鵬が負けてくれないと決定戦は実現しない。
かねて稀勢の里には横綱になってほしいと公言する日馬富士だけに、
ベストはつくしてくれるだろうが、今場所の調子からいって難しいようにも思える。
ただ場所が進むにつれコンディションが上向きなのが、好材料とはいえる。
結びの一番は国技館に日馬富士コールが沸き起こるだろうか。