新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

横審への違和感

先月28日、夏場所千秋楽から二日後の記事。

横審 日馬に厳しい注文「成績次第では激励する可能性はある」スポニチ

横審では11勝に終わった横綱・日馬富士に厳しい注文がついた。

内山委員長は「次は13勝はしてもらいたい。成績次第では引退勧告までいかないが、激励する可能性はある」と話し、名古屋場所で13勝に届かなかった場合に激励することを明言した。

横審は決議によって、不振の横綱に激励、注意、引退勧告を行える。ただ、ある委員は「名古屋で9勝だった場合は引退勧告というのも出てくる」と厳しい意見も口にした。

えらく厳しい。
代々の横綱にどのような激励、注意、引退勧告がなされたか詳しくは知らないが、
13勝できなかったら激励、というのは過酷だ。
過去の横綱の成績に鑑みても、ちょっとハードルが高すぎないか。

しかも9勝なら引退勧告とのたまっている委員もいるらしい。
これは暴行事件をおこした際の朝青龍に出されたのが最初で、今のところ最後。
結果的にそれで彼は詰め腹を切らされたわけで、極刑に等しいものだ。
場所の成績でこれを持ち出すのは、あまりにも乱暴だろう。

どうしてまたこんなことを言い出したか、と思ってネットを漁る。

先にあげた記事より十日ほど前、場所の最中にこんな記事があった。
序盤で負けが込んで3勝2敗となった折のもの。

醜態さらす日馬富士に横審“大甘対応”東スポ

横綱日馬富士(29=伊勢ヶ浜)が、またしても醜態をさらした。大相撲夏場所5日目(16日、両国国技館)、小結栃煌山(26=春日野)の肩透かしに屈して2敗目。取組後は「負けは負け」とうなだれた。

先の春場所では9勝6敗の大失態。今回も10勝未満なら進退問題に発展してもおかしくない。ところが「お目付け役」のはずの横綱審議委員会は、なぜか日馬富士に対して“大甘査定”だ。

背景にあるのは、今年の初場所後の委員交代がある。鶴田卓彦委員長(85=元日本経済新聞社相談役)、澤村田之助委員(80=歌舞伎役者)といった辛口の名物委員が任期満了で横審を去った。鶴田前委員長は横綱のノルマを「13勝」とし、2場所連続で10勝未満なら横審として「激励」「注意」「引退勧告」などの“実力行使”を明言していたほどだ。

実際、暴行騒動を起こした元横綱朝青龍(32)には横審初の引退勧告を発動した。それが、内山斉氏(78=読売新聞グループ本社顧問)が新委員長に就任すると、論調が一変。春場所9勝の日馬富士を「足首をけがしながらよく踏ん張った」と擁護。この日の横審場所総見に出席した新任の高村正彦委員(71=自民党副総裁)は「横綱のノルマ? 一般論としては最低10勝」とまさかの低ハードルを掲げた。

横審の内規には「注意」「引退勧告」などの条件として「横綱として非常に不成績であり、その位に堪えないと認めた場合」と明記されている。穏健路線となった現横審であれば、日馬富士の“延命”をアシストしかねない状況だ。

ソースが東スポなのでちょっとアレなのだけど。
よもや自分たちへの世評を気にかけ、態度を急変させたのではと勘繰りたくもなる。

そうだとすれば、こうも腰の軽い横審というのも頼りない。
だいたい一度横綱として認めたそのあとで、
一場所ごとの成績について、昔の横審はそんなに注文をつけていたろうか。
よほど休場が続くとか、よほど力士の模範としてふさわしくない振る舞いでもない限り、
わりと鷹揚に構えていたように思うのだが(私が知らないだけかもしれないが)。

横綱の出処進退については、当人と師匠に任せておくのが本来のあり方ではなかろうか。
引き際について小姑のように口をはさむ横審というのは、見ていて辛い。