新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

攻めの遅さも芸のうち、の八日目

中日、場所も折り返し。



幕内復帰を目指す豊真将。
今日の相手は同じ元三役の若荒雄。
突き押しからの引き技が得意だけに、さっさと捕まえたい。

●豊真将<西十両六・6−2>(よりたおし)若荒雄<西十両十二・5−3>○

立ち合い豊真将左の前ミツをすばやくつかむ。
出し投げで泳がせて後ろに付こうとしたが、
フットワークの軽い若荒雄、くるりと向き直って左四つに。

若荒雄は差し手を返し、右は上手もグッと引き付け寄り立てる。
豊真将右へ回り込もうとするが、
相手に完全に上半身を極められてどうにも足が送れない。
俵に足がかかる前にドタドタッと寄り倒された。

これで2敗。
私の勝手な星勘定では、場所の序盤、中盤、終盤とそれぞれ1敗にとどめ、トータル12勝3敗。
さすがに欲張りすぎかと思うから、まあ11勝4敗。
勝ち越し7点で幕内復帰…と一人で目論んでいる。

だから今日の負けは想定内である(と考えたい)。
あと二日は連勝して、8勝2敗で終盤戦に入ってくれるだろう(と信じている)。



今日の熱戦。

●北太樹<西前頭八・4−4>(よりきり)隠岐の海<西前頭六・5−3>○

左相四つの両者、立ち合いからお互い左下手を引いて腰を引き、おっつけながら上手を伺う。

北太樹右を巻き変えにいくところ隠岐の海出れば、北太樹回り込んで残し、
隠岐の海が今度は巻き変えにいけば、北太樹出て隠岐の海残す。

やがて両者とも上手を引いて、左四つガップリの姿勢で互いの出を待つ。

じれた北太樹、相手の上手を切ろうと下手を離したところ、隠岐の海一気に出て勝負をつける。
およそ1分40秒の熱戦だった…

まあ裏を返せば互いに、というか隠岐の海に積極性が足りなかった、とも言える。
自分から攻め込んで形を作ろうという気持ちに欠けていた、と見るべきかも知れない。

でもこの相撲は単純に面白かった。
やっぱりガップリ四つの攻防は見ていて楽しい。
勝つことももちろん大事なのだろうが、ファンからすれば瞬間で決まってしまう勝負より、
モタモタしていても長い相撲のほうが有りがたい。

勝ち身が遅いと評される隠岐の海だが、
逆にそこがある意味、ゼニの取れるお相撲さんでもあると思う。
先場所の鶴竜戦も長い相撲で場内を大いに沸かせていた。
立ち合い一発で勝敗が決してしまう取組が多い中、貴重な存在。



○白鵬<東横綱8−0>(こてなげ)安美錦<西前頭三・2−6>●

安美錦、右に回りこみつつ立って両差しに。
そのまま中へ入って走れば、白鵬俵につまる前にすっと足を引いて回りこみ、
かろうじて小手投げで辛勝。

安美錦の立ち合いが光った。
白鵬に立ち遅れることなく、かつ背を丸め左を固め、右に回って、完全に横綱の中に入った。
そのあと相手の抜群すぎる反射神経に阻まれたのは、まあ仕方ないか。



日馬富士は千代大龍相手に、立ち合い右に変わって小手投げを試みたが、
逆に体勢を崩して一気に押し込まれ自滅。

琴欧洲は時天空に勝って1敗を維持。
上位で全勝の白鵬を一差で追うのはこの人だけだ。

ということは、もう白鵬で決まりなのだろう。