新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

九日目

本日のテレビ中継。
前日の「敢闘精神〜アンケート」(長いので略す)の結果を紹介しながら、
実況アナから
「力士たちに話を聞くと、これで何か貰えるんならいいんだけど、という声が多い」との話が。

しかし正面解説の玉ノ井さん(元栃東)の返事は、
「まあ勝てば懸賞金もありますしねえ…」とつれないものだった。

うーん、私は力士側に共感するのだが。
もちろん今のように日々の集計もしつつ、千秋楽には場所を通じてカウントし、
何がしか三賞に準ずるようなものをあげてもいいと思うのだけど。

そんな九日目。今日から後半戦。



そんな賞を制定したら確実に常連となりそうな二人の対戦。

●舛ノ山<東前頭十四・5−4>(うわてなげ)豊真将<東前頭十三・7−2>○

立ち合い舛ノ山当たり勝って左を差すと、
太いカイナをグッと返して猛ダッシュするいつもの戦法。
しかしこれは頭にあった豊真将。右へまわりこみながら上手を取ると、
土俵際で逆転の上手投げ。

差したら差し手の方に出る、というセオリーを忘れ右へ走ってしまった舛ノ山。

いっぽう豊真将はこれで勝ち越しリーチ。



1敗の稀勢の里は千代大龍の挑戦を受ける。
過去は1対1と互角の対戦成績。

●稀勢の里<東大関一・7−2>(つきだし)千代大龍<西前頭三・3−6>○

千代大龍立ち合い左のカチアゲから猛然と突っ張れば、
稀勢の里ずるずる後退。
土俵際左に回りこんで突き落としを見せ、大竜土俵に這うも、
右足が一瞬早く蛇の目の砂を掃いていた。

勝負の決まった瞬間うなだれた稀勢の里。
立ち合いのおり、腰も高かったが、
相手の叩きを警戒してかなり見ながら立っていた。完全に圧力負け。

これで2敗。
賜杯を、とまでは望まないが、自ら白鵬を破って14日目くらいまでは争って欲しい。
毎場所できるだけ終盤まで戦線に残り、優勝争いの経験を重ねていくことが大事だと思う。

スポニチの記事から。

 稀勢の里の父・貞彦さんは自己最重量の177キロの体重に苦言を呈した。「170キロの方が明らかにいい。170キロを超えているのは覚悟が足りない。あの体形であの相撲だから170キロがいい」と減量して体の切れを戻すことを提言。さらに「まだ精神力が(足りない)。来年が勝負。来年を過ぎると体力的にも精神的にもきつい。来年(横綱昇進が)ないならもうない」と厳しい言葉を投げかけた。

なかなか厳しいお父さん。
たしかに場所前、減量に失敗したというニュースはあった。

今場所いつにもまして腰高なのは、上半身が重くなることで、
腰を十分おろした状態では下半身が耐えられず、つい…ということなのだろうか。

素人には因果関係が難しく、推測にすぎないのだけど。



結び前、妙義龍と日馬富士。
このところ妙義龍が二連勝中。

突っ張り合いのなかで日馬富士がムキになって横から張って、
脇のあいたところを妙義龍がつけこむというのが一つのパターンになっている。
今場所はどうか。

●妙義龍<東関脇4−5>(おしだし)日馬富士<西横綱7−2>○

立ち合い日馬富士当たり勝って、出足よく妙義龍を突いていく。
いなし、突き、いなし、突きとリズミカルに妙義龍を崩し、
最後は左からおっつけて妙義龍に横を向かせ、右のノド輪もまじえて押し出す。

今日は相手をよく見つつ、出足もよかった日馬富士。
脇がら空きの無茶な張り手も封印していた。
その気になりゃこんなもんさ、といったところか。



注目の遠藤は今場所好調の相撲巧者嘉風を相手に、
左下手引いて、起こして、右上手とって、じわっと寄って簡単に料理。

何だかものすごく強い。
若手らしい勢いのある強さではなく、
自分の型をもった横綱や大関のような強さを感じる。

まあ今後上位に行けば、こんな相撲はなかなか取れないだろう。
しかし見るたび溜息をついてしまう。