新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

浅香山親方の奮闘

ここ数年、テレビ中継の画面からも空席の目立つ九州場所。
冷え込みの厳しくなる時期に、余計寒々とした思いをさせられたものだが、
今年はちょっと違うみたい。

10日初日の地元・九州場所PRに奔走 浅香山親方(産経

力士の象徴であるまげはない。身を包むのもスーツにネクタイ。それでも九州に来れば、“顔”である。10日に初日を迎える大相撲九州場所の担当として、広報活動に奔走している。

福岡県直(のお)方(がた)市出身。現役時代は豪快な取り口で大関まで昇進した。自慢の怪力を武器に5回の幕内優勝。通算勝ち星1047勝や幕内出場1444回など歴代1位の金字塔を打ち立て、ご当所場所では抜群の人気を集めた。

その知名度を評価され、例年集客に苦戦する九州場所担当に今年から抜擢(ばつてき)された。(続)

日本相撲協会はその公式ツイートで、
「新米九州先発親方!負けるな浅香山」と題し、連日その奮闘ぶりを紹介している。

「『負けるな』って誰と戦ってるんだよ」というツッコミがtwitter上ではあって、
私もそりゃそうだハハハと笑っていたのだが、彼はガラガラの客席と戦っていたのだよな。

(承前)現地入りしたのはまだ先場所が始まる前の9月10日。以降、官公庁や民間企業など九州各地を走り回ってきた。ほぼ休みのない日々を支えるのが情熱だ。

「九州の人は地元意識が強い。でも、(琴奨菊や松鳳山ら)九州出身の力士がたくさんいることはあまり知られていない。隣の子が力士になってるかもしれない。1年ごとに成長して郷土に帰ってくる姿を応援してもらいたい」(続)

たしかに番付を見ていると、九州出身の力士は多い。
幕内では引用記事の琴奨菊や松鳳山(いずれも福岡)のほかにも、
佐田の富士(長崎)、嘉風(大分)、天鎧鵬(熊本)などが九州の産。
十両では里山(鹿児島)、肥後ノ城(熊本)、
そして九重部屋の千代丸・千代鵬兄弟と千代皇(いずれも鹿児島)らがいる。

しかしちょっと寂しいのは、これだけ九州の人がいるのに、
地元にちなんだ四股名が肥後ノ城くらいしかいない点だ。
もっと御当所を匂わせる名で相撲をとれば、アピールにも集客にもつながると思うのだが。

ま、それはさておいて記事に戻ると。

(承前)効果も徐々にあらわれているようで、九州場所担当部長の楯山親方(元関脇玉ノ富士)は「(前売りは)昨年よりも30%いいと聞いている。浅香山親方が走り回ってくれているからね」と強い期待感を示す。

間近に迫った九州場所は現役時代とは違った緊張感で迎える。「初めてのことなので、どうなるかはわからない。今年だけでなく、これから先につながれば…」。笑うと一気に愛嬌が増す表情が、いまも相撲ファンの心を引きつけている。

30パーセント増というのは凄い数字。
今年は親方のおかげで、賑わう九州場所になるかも知れない。

現役力士の活躍でお客を呼ぶのがベストなのはいわずもがなだが、
白鵬がもうちょっと衰えてくれないと、
普段相撲を見ないような一般層はなかなか会場に足を運んでくれないだろう。
それにはまだ少し時間がかかりそうだ。