新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

千代鳳が横綱に初勝利の七日目

千代鳳横綱戦初勝利

●鶴竜<東横綱二・5−2>(おしだし)千代鳳<西小結2−5>○

千代鳳低くあたって左ハズ、鶴竜得意の右回しが引けず、
あわてて右へまわり叩きをみせたところ、ここぞと千代鳳付け入って正面に押し出す。

引きたくなるけど引いてはいかん、前には落ちぬ千代鳳。
鶴竜は痛恨のミス。

千代鳳は横綱戦初勝利。
自身が小結なので残念ながら初金星、とはいえないのだが。
それでも横綱初挑戦の今場所、すでに三役、というのがこの人の急成長ぶりを物語る。
初日こそ白鵬に一蹴されているが、三日目には琴奨菊を下している。
今日の相手は日馬富士で、かなり楽しみ。

新三役が二横綱一大関を撃破、となればこれはもう快挙。
突き押し一発で上位を荒らす力士は久しくおらず、
千代大龍や碧山に望みをかけたのだが二人ともやや停滞気味。
先輩らをさしおいて、この21歳の新鋭が飛び出してくるだろうか。



遠藤、日馬富士には通じず

●遠藤<東前頭四・4−3>(つきおとし)日馬富士<西横綱5−2>○

ほぼ互角の立ち合い、
遠藤得意の左差し右前みつ狙うも日馬富士の突きに阻まれ、
負けじと必死に押し返すも足がそろう、
日馬富士その機を逃さず左へ回り込んで突き落とせば、
遠藤あっさりと土俵中央に這う。

この日いちばんの大歓声に迎えられたが、地力の違いで相撲はあっさりしたものに。
立ち合い必死に十割の力を出さないと押し負けてしまう今の遠藤に対し、
日馬富士は七割くらいでも受けて立っていられる。相手をみる余裕もある。
がむしゃらに向ってくる相手を闘牛士よろしく捌いたかっこう。

それでも遠藤は初挑戦だった先場所、一方的に押し込まれた相撲よりは、
前に出られた分だけ進歩したと言える。

遠藤はやがてこのいっぱいいっぱいの立ち合いが、地力がついて、
相手が横綱だろうが大関だろうが、自らも七割八割の力で勝負できるようになれば。
自分を迎えてくれる歓声に相応しい活躍も地位もついてくるのだろう。



豊真将元気なく黒星先行

●豊真将<東前頭七・3−4>(よりきり)豊ノ島<西前頭四・4−3>○

立ち合って左四つ、豊ノ島左の差し手を返し右の上手も引いて万全、
東土俵に一直線に寄り切る。

豊真将は何もできなかった。
先場所は十両で14勝1敗と力量差を見せつける活躍だったが、
幕にもどった今場所はここまで負け越し1点とちょっと分が悪い。

もちろん十両と平幕の真ん中で、同じような相撲が取れるはずもないのだけれど、
それにしても立ち合い押し込まれる場面が今場所は目立つ。
良かったころはこの小さな168センチの豊ノ島相手にも、
185センチの体を同じくらいまで頭を下げて頭四つに組み合い、
牛同士のケンカのように奮闘してみせたものだが。
さすがに度重なる怪我で思うようには働けなくなったろうか。

まだまだ頑張れ、と言いたいが、満身創痍の体を見ているとなかなかそれも遠慮してしまう。
ううん、できるだけ頑張れ。



大関取りの豪栄道はもろ差し狙いの栃煌山相手に、
どういうわけか立ち合いから脇ガラ空きで突いて出て、あっさり中に入られ寄り切られる。
これで4勝3敗。
前半戦すべて同格以下を相手にこの数字だから、
横綱大関を相手とする後半を鑑みると、今場所の大関取りはかなり厳しくなってきた。
内容も伴っていないし、まもなく遠藤に抜かれそうである。

星取は全勝白鵬、1敗が稀勢、勢、北大樹。