新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

しかし鶴竜は何とかできなかったか十四日目

2敗対決は琴奨菊が圧勝

●高安<西前十一・11-3>(よりきり)琴奨菊<西大関12-2>○

琴奨菊鋭く立って左を入れ、差し手を返せば高安は万歳、
一気に東土俵に寄り詰め寄り切る。

高安は何もできなかったが、立ち合い一度突っかけるなど相当固くなっていた。
対照的に琴奨菊は終始落ち着いた表情で、こうなっては当然番付通りの結果。

それにしても琴奨菊の表情が日に日にいいものになっている。
右肩に大きなテーピングを巻いて、
泣きそうな顔で相撲をとっていたここ数場所とは別人のようだ。



白鵬も負けじと2敗を堅持

○白鵬<東横綱12-2>(よりきり)鶴竜<東横綱二・10-4>●

白鵬左から張って右を差すも、
立ち合い優った鶴竜、右四つで東土俵に寄りたてれば、
白鵬上手から投げで崩して残し、激しい巻きかえの応酬の後、
土俵中央鶴竜双差し、白鵬が外四つで胸を合わせる格好に。
数呼吸ののち、鶴竜寄ろうと引き付けたハナ、
白鵬瞬時に右を巻きかえ右四つとし、
鶴竜の上手も切って、ここぞと東土俵に寄り詰め寄り切る。

鶴竜はせっかく双差しになってすぐ出ればよかったが、
そのまましばらく攻めるのを止めてしまった。
その間に白鵬の圧力に体力を消耗した様子。
例の考え込むクセで、上手を切ろうか前に出ようかと躊躇したのだろうか。

大先輩に遠慮したかと考えられなくもないが、
だとすれば一度寄ってからの激しい巻きかえ合いは、説明がつかない。
まあ考えすぎたのだろう。



豪栄道は照ノ富士を下し3敗をキープ

○豪栄道<東関脇11-3>(よりきり)照ノ富士<東前六・8-6>●

立って右四つ、豪栄道差し手を返して西土俵に寄って出れば、
照ノ富士土俵際、その差し手を双手で抱え、あみうち気味に右に放ると、
豪栄道ちょっとぐらつくも、踏みとどまって土俵中央に戻し、
左を巻きかえ双差しとなって、今度は西土俵に寄りたて寄り切る。

巨漢照ノ富士の強引な相撲を、落ち着いてさばいた豪栄道。



これで2敗が白鵬と琴奨菊、3敗が豪栄道と高安。

明日の取組は順番に書けば、
高安に豪風、豪栄道に琴奨菊、白鵬に日馬富士。

3敗の2人は、2敗の2人がいずれも星を落とさないと優勝の芽がない。
もしそうなれば4人でトーナメントの決定戦となるが、可能性は低そうだ。

今場所の調子から言えば琴奨菊が豪栄道を下し、
白鵬が日馬富士を破って、2人の決定戦というのが有力だろう。
しかしそうなると、経験値に勝る白鵬の優位は動かしがたい。

日本出身力士(しかし回りくどい言い方だ、旭天鵬め)の優勝を望む身としては、
琴奨菊が勝利して白鵬が敗れ、本割で決定というパターンがベストである。
日馬富士の健闘を祈りたい。

また明日も例によって、皆の身勝手な日馬富士コールが沸き起こるだろうか。



嘉風が負け越し

○大砂嵐<西前七・7-7>(こてなげ)嘉風<西前二・6-8>●

大砂嵐右からかち上げて立つも、嘉風ちょっと左にずれて立ちこれをそらし、
突っ張りながら中に入ろうするが、大砂嵐も突いて応戦しこれを防ぎ、
やがて機を見て嘉風潜り込み左を差せば、
大砂嵐その腕をとっさに小手に巻き、東土俵下へ豪快に投げ飛ばす。

嘉風は巧く中に入ったのだが。
この日解説の八角親方曰く、左が入った瞬間腰が引けていたとのこと。
もっと体を寄せていればあの投げは食わなかったと。なるほど。

これで嘉風は負け越し。
個人的には4日目の日馬富士戦の快勝から、
殊勲賞か技能賞でもあげたかったのだが、負け越しては致し方ない。

その後の日馬富士の大崩れから、あの金星も若干かすんだものになったが、
しかし何かあげたかった。



遠藤は相手の豊響が立ち合いに失敗しラッキーな勝ち星。
五分の星となって千秋楽を迎えることとなった。