新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

名古屋場所を振り返る(1)稀勢の里

名古屋場所が終わって一週間経った。
自分なりに目についたところを振り返る。

せっかく場所前にいろいろ展望も書いているし、それと照らし合わせる形で。
星取りはこちらを参照しながら。

まずはやっぱり稀勢の里。
場所前、わたしはこんな風に書いた。

相撲振りも落ちついたものに進化してきて、そろそろホントに行けるんじゃないか、
そんな思いを抱きながら見ていたのだが。

しかし9勝6敗。結果は惨憺たるものだった。

わたしと同様の期待は、メディアや角界の中にもあったようだ。
1敗大関同士の直接対決となった十日目の琴奨菊戦。
相手の速攻に完敗し、優勝戦線から脱落。
翌日の朝日新聞にはこんなコラムが載った。

(抜粋)今場所が、稀勢の里の岐路だったと思う。
同じ茨城出身の先輩大関である元雅山の二子山親方は場所前、こう語っていた。

「優勝するなら、ここしかない。
序盤で取りこぼし、10日目で3差がつくようなら、綱なんて夢のまた夢。
優勝すらできない力士で終わると思う。期待をことごとく裏切り続けて終わると思う」

(7月23日付朝日新聞朝刊 大相撲名古屋場所記事中「東西トーザイ」より)

書いたのはtwitterでもおなじみの抜井規泰氏で、
わたしは失礼ながら重度のキセヲタとお見受けしている。
コラムは氏らしくかなりエモーショナルに締められていて、

「白鵬の連勝を63で止めた、名『大関』」。
後に、それが稀勢の里の枕詞になるのだろうか。
日本出身力士優勝の夢を託しては、いけないのだろうか。
(中略)
稀勢の里……残念だ。

いよいよ稀勢の里の相撲が完成形に近づいた、
そんな印象を与えておいてのこの所業。
それでいて白鵬には勝ったりするのだから不可解な力士だ。
私も場所中はヤケになって「導師様」などとワンワン口調で書いているが。

確かにもう、この人に期待するのはよした方がいいのだろう。
近頃ネットやメディアには「稀勢の里終焉論」とでも呼びたくなるような言辞もちらほら見られ、
私もその流れに乗ろうかな、とも思う。

しかしそう思いつつも、自分が期待しないことが、
稀勢の里の難敵であるプレッシャーを減らす遠因になるのではないか。
そんな裏の期待も感じられたり。

終わったのかなあキセは…うーん。