新型犬型相撲日録

元木村山の前髪

十四日目

東筆頭宝富士が勝ち越しリーチ

○宝富士<東前一・7−7>(よりたおし)栃ノ心<西前一・5−9>●

宝富士左、栃ノ心右のケンカ四つ。
立ち合い栃ノ心左から張って右を差すも、
宝富士左から小手に振って崩し左を巻き替え左四つに組み勝つ。
共に両ミツを引いた格好から、栃ノ心相手の下手を切って頭を付ける、
宝富士は切られた下手をのぞかせる格好でじっと我慢。
不得手の四つで苦しい栃ノ心、右上手を離し内無双を見せるが宝富士崩れず、
逆に再度下手を引き直し、正面に寄り切る。

ケンカ四つの相手に組み勝った宝富士が勝利。三役四人のうち3人がすでに負け越している状況で、東筆頭のこの人が勝ち越しにリーチをかけた。千秋楽に給金を直せば新三役は固いところだが、相手は佐田の海。かなり地力の差がありそうで、宝富士の勝利は濃厚。というか、もうちょっといい相手はいないのかと思うが。



逸ノ城水入り相撲を制す

●照ノ富士<東前二・7−7>(よりきり)逸ノ城<西関脇6−8>○

立ちあって即土俵中央右四つガップリ。
数呼吸おいて逸ノ城赤房に寄るが照ノ富士残して土俵中央に戻す、
照ノ富士逸ノ城の上手を切りにかかるもならず、あきらめて組み合いまた数呼吸、
逸ノ城じわじわと左を浅く、右を深く持ち替えると、
機とみて再度赤房に攻め込み、右のカイナも返し照ノ富士の上手も切って寄り立てる、
しかし重い腰の照ノ富士、上手を引き直しまた仕切り線までもどす。
およそ3分経過したのち、時計係桐山審判が右手を上げて水入り。

休憩後再開、
逸ノ城またも赤房に寄って出るが、照ノ富士堪えるところ、
右を首に巻いての上手投げ、
しかし照ノ富士これは承知、残ってまたも右四つガップリ。
照ノ富士上手を浅く取り直し引き付けに出るが力が入らず。
ここぞ勝機と逸ノ城、白房に寄り立てようやく寄り切る。

久々の水入り相撲。幕内ではいつ以来だっけ、と思ったが、2009年夏場所の時天空、阿覧が最後だったとか。確かこの時は阿覧が水入りの制度を知らず、どうして止められるのか不思議に思ったとか、そんなことがあったような、なかったような。今日の両者はさすがに承知で特に問題はなかったが。

一応熱戦、ではあったのだが、ともに立ち合いに難があり、前さばきもさほど上手くない。組んでからもあまり芸がない。しょうがないからガップリになって長引いちゃった、という相撲でもある。かなり大味で見ごたえはなかった。二人ともこれからの人なので、仕方がないけれど。

照ノ富士はこれで7勝目をあげたのちの2連敗。東二枚目の今場所、勝ち越せばこちらも宝富士同様新三役の芽があるだけに踏ん張りどころ。千秋楽の相手は玉鷲で、相手はすでに10勝の星。立ち合いが今一つの照ノ富士にとって、やや難敵に思われるが。



豪栄道7勝目、千秋楽まで命脈をつなぐ

●碧山<東関脇5−9>(うわてひねり)豪栄道<西大関7−7>○

立ち合い豪栄道左の上手をさっと引き、
下手も引いて右四つ、碧山の当たりをまずは食い止め、
相手の出てくるハナ、土俵中央自らも旋回しての上手捻りで切って捨てる。

強く当たってまず上手、得意の四つとして最後は思い切りのいいフィニッシュ。こういう相撲が豪栄道の真骨頂で、やっと出ましたというところ。千秋楽の割はすでに9勝を上げている琴奨菊。今場所の豪栄道の苦悩振りを見ると、琴奨菊がいくらか情を示しても左程罪はないと思う。



白鵬は日馬富士を問題にせず寄り切って全勝のまま。日馬富士は時間一杯おなじみの平蜘蛛の仕切りを、どういうわけか軍配が返ってからも敢行し、白鵬がやむなく待ったする場面もあった。この日も前日も気合いばかりが先走っている様子。前半中盤の好調さが結果に繋がらない場所だっただけに、本人どこか消化不良を起こしているのではあるまいか。